みんなが大好きなあんこは小豆と砂糖でできた糖質の塊ですよね。
しかも砂糖がたくさん使われているので、食べるのに勇気がいります。
世の中には例外というものがあって、あんこも砂糖なしで作れて、しかも甘くて美味しいです。
信じられないと思いますが、米こうじが小豆を甘くしてくれるんです。
砂糖なしで美味しいあんこが食べられて、しかも砂糖は使っていないので罪悪感ゼロです!
米こうじであんこを作って楽しみましょう!
小豆が発酵で大変身する「わけ」

小豆は、米こうじに含まれるアミラーゼという酵素がデンプンをブドウ糖に変えるため、甘くなります。
この現象を「糖化」といい、砂糖を使わなくても米こうじと発酵させるだけで発酵あんこ、小豆麹となるわけです。
同じような「糖化」の現象を使ったものに、甘酒があります。
小豆と米こうじの劇的な出会い

麹は、歴史が古く中国から入ってきたという説や、お供え物のご飯に生えたカビが起源という説があり、紀元前から人々の食生活と関わってきたとされています。
麹菌は日本にしか存在しない微生物で、正式名称は「ニホンコウジカビ」です。
こうじは国菌なんですよ。
知っていましたか?
カビの仲間ですが、毒をつくるDNAが欠落しているため、有害なものを出さない食べられるカビです。
先人は、こうじを作ったり、麹といろいろなものを組み合わせて発酵させることによって私たちの食卓に欠かせないものを作ってくれたんですね。
小豆と発酵させてくれるなんて、大発明ですよね。感謝感謝です。
発酵あんこの健康効果

小豆麹(発酵あんこ)には、次のような効能が期待できます。
- 便秘解消:小豆には食物繊維が豊富に含まれており、麹には善玉菌が豊富に含まれています。
これらの組み合わせにより、腸内環境を整え、便秘を解消できます。 - ダイエット:小豆には食物繊維やカリウム、サポニンなどの栄養素が含まれており、ダイエット効果が
期待できます。
また、麹菌が小豆のでんぷんをブドウ糖に変えることで、自然な甘さが得られます。 - 抗酸化作用:小豆の色素であるアントシアニンは高い抗酸化物質で、アンチエイジングや美肌に役立ちます。
また、発酵あんこにはポリフェノールも豊富に含まれており、抗酸化作用や肝臓保護作用がありま
す。 - 腸活:発酵あんこに含まれる繊維質が腸内環境を整えるため、腸活に最適です。
- 血圧や血中コレステロール値の低下:小豆を毎日食べることで、血圧や血中コレステロール値を下げる健康効果が
期待できます。 - 腎臓の働きを高める:小豆は腎臓の形に似た形をしており、腎臓の働きを高め、血液の浄化や利尿作用を促しま
す。
小豆麹は、小豆と米麹を同量ずつ混ぜて、炊飯器の保温機能を使って発酵させることで作ることができます。

発酵あんこの作り方
発酵あんこはコツさえわかれば、驚くほど簡単にできます。
茹でるまでは手間がかかりますが、その後は放ったらかしでできてしまいます。
ここでは、とても簡単に出来る炊飯器で作る方法と、ヨーグルトメーカーで作る方法を紹介します。

炊飯器で作る場合
材料
小豆 200 g
米麹 200 g
塩 1~2 g
- 小豆をたっぷりのお水でやさしく洗います。
- 小豆にたっぷりの水を加えて中火で煮ます。小豆は水を吸うと2.4倍ほどに膨れるので大きめの鍋を使用しましょう。小豆は浸水は必要なくそのまま炊き始められます。
- 沸騰したら火を止め、蓋をして20分ほど放置して蒸らします。
- 蒸らし終えたら煮汁を捨てます。ここまでの工程を渋切りと呼びます。
- 渋切りをした小豆と水を入れて煮ます。ここでの水の量は豆の4~5倍ほどです。
- 鍋を中火にかけ、沸いたらアクをすくい取ります。煮ている最中、小豆が湯から出ないように時々さし水をします。
- 40~50分煮て一度豆の煮具合を確かめます。指で豆をつぶし、軽い力でつぶれる状態が良い煮具合です。小豆の品種などによって1時間以上かかることもあり、大きさによって煮えムラも出てくるので、いくつかの豆をみて煮えている状態になったら火から外します。
- 蓋をしたまま30分蒸らします(この蒸らしで煮えムラをなくします)。
- ボウルにザルをのせて小豆をあげます。茹で汁も取っておきます。
- 小豆を炊飯器の内釜に入れて60度まで冷まします。
- 小豆が60度になったら米麹を入れてしっかりと混ぜます。
- 全体が混ざったら小豆の茹で汁を少しずつ加えます。
- しっとりするまで茹で汁を加えながら混ぜます。
- 炊飯器の蓋は開けた状態で布巾をかけて、炊飯器の保温モードのスイッチを入れます。2~3時間おきに全体を混ぜて55〜60度を保ちながら8~10時間発酵させます。
- 塩を加えて混ぜれば、完成です。
ヨーグルトメーカーで作る場合
炊飯器で作る時と材料は同じです。
- 小豆をたっぷりのお水でやさしく洗います。
- 小豆にたっぷりの水を加えて中火で煮ます。小豆は水を吸うと2.4倍ほどに膨れるので大きめの鍋を使用しましょう。小豆は浸水は必要なくそのまま炊き始められます。
- 沸騰したら火を止め、蓋をして20分ほど放置して蒸らします。
- 蒸らし終えたら煮汁を捨てます。ここまでの工程を渋切りと呼びます。
- 渋切りをした小豆と水を入れて煮ます。ここでの水の量は豆の4~5倍ほどです。
- 鍋を中火にかけ、沸いたらアクをすくい取ります。煮ている最中、小豆が湯から出ないように時々さし水をします。
- 40~50分煮て一度豆の煮具合を確かめます。指で豆をつぶし、軽い力でつぶれる状態が良い煮具合です。小豆の品種などによって1時間以上かかることもあり、大きさによって煮えムラも出てくるので、いくつかの豆をみて煮えている状態になったら火から外します
- 蓋をしたまま30分蒸らします(この蒸らしで煮えムラをなくします)。
- ボウルにザルをのせて小豆をあげます。茹で汁も取っておきます。
- 小豆を60度まで冷まします。
- 小豆が60度になったら米麹と混ぜ、茹で汁を少しずつ加えながら混ぜます。
- 全体が混ざったらヨーグルトメーカーに入れ、60度・8時間にセットして時々かきまぜます。
- 保温が終わり、最後に塩を加えたら完成です。
引用先:かわしま屋
上手に糖化させるコツ
発酵が終わっても甘くならない場合、次の3つのコツを抑えられていなかった可能性があります。
・菌が元気に働く60度前後を維持しないと発酵が進みません。
・発酵時間は8時間以上かけます。
・発酵中はときおり混ぜることが必要です。こうじが全体に行きわたるようにまんべんなく混ぜます。
発酵温度は60度前後
発酵あんこを作るときに、こうじ菌が小豆を糖化させる必要があるので、発酵をより進めるためには、こうじ菌の活動を活発にする温度が必要になります。
こうじ菌が元気に働いてくれるためには、彼らが好きな環境を整えてあげます。
あまり高温だとこうじ菌が死んでしまうので、活動期には50〜60度の環境を保ってあげましょう。
また、一緒に混ぜるものも、60度以下に冷ましてから混ぜてあげましょう。
発酵時間は8時間以上
発酵させるものは、じっくりと発酵させて甘みや旨味を引き出します。
ある程度の目安の時間がありますが、周りの環境の温度もありますので、甘みが足りない場合はもう数時間増減して自分の好みの甘さにして楽しんでください。
おおよそ、60度で8~10時間が目安です。
発酵中はときおり混ぜる
こうじ菌は酸素がないと生きていけません。
好気性菌だからです。
彼らが元気で活発に働いてもらうには、酸素を与えてあげないといけません。
発酵中は、数時間おきに混ぜて酸素を入れてあげましょう。
これで美味しいあんこができあがりますよ。
こうじ菌さんたち、いつも美味しいものを作ってくれてありがとう!
市販で売っている発酵あんこ
作るのがたいへんだという人には、市販で販売されているものもありますよ。
一部紹介しますね。
糀屋仕込み 米糀と小豆で作った発酵あんこ 100g入り×3個
発酵あんこ セット 140g ×3個 砂糖 不使用 国産 愛媛 宇和島
香川県観音寺市 発酵あんこセット
まとめ
小豆麹は古くから日本で作られており、砂糖のない時代にはとても重宝されました。
今でも、健康に気を使う人々の間でとても人気があります。
こうじ菌が小豆を「糖化」して甘くしてくれるおかげです。
みんな甘い物が好きですが、糖尿病やダイエットをしている人には砂糖は禁物ですよね。
でも砂糖を使っていない発酵あんこはみんなの味方です。
こうじ自体にも栄養がたくさん含まれているほか、小豆も栄養豊富でダイエットにも利用されています。
砂糖を使っていない甘くて美味しい発酵あんこで日頃の罪悪感を吹き飛ばしましょう。
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